新メルマガ名称のご案内
これまで私は、FBLという場を通じて、「学び続けることの大切さ」をお伝えしてきました。おかげさまで多くの仲間に恵まれ、2013年から活動を続けることができました。
しかし、時代は大きく変化しています。これから求められるのは、単に知識を学ぶことではなく、その学びを実践し、自らの人生や仕事、そして社会をより良くしていくことです。
そこで、FBLは新たに「Well-preneur Academy(ウェルプレナー・アカデミー(通称ウェルアカ))」へと進化します。
Well-preneurとは、「Well(健康・幸福・より良い人生)」と「Entrepreneur(自ら道を切り拓く人)」を組み合わせた言葉です。私はこれからの時代に必要なのは、予防の力で社会に貢献しながら、自らの人生を主体的に創っていく人だと考えています。
そして、そのWell-preneur Academyから生まれる視点や学びを発信するメディアとして、新たに2026年7月より「Well-preneur Journal(ウェルプレナー・ジャーナル)」を創刊(名称変更)します。
単なる情報ではなく、人生や仕事、そして予防社会の未来を考えるための視点を届けるメディアとして、皆さまと共に育てていければ幸いです。
健康産業への視点
治療の延長線に予防は生まれない
●治療は「病気」が起点。予防は「今、ある程度健康な人」が起点
皆さん、こんにちは。最近、政府や行政が「治療から予防へ」という方針を打ち出しています。その方向性自体には大いに賛成です。超高齢社会を迎えた日本において、医療費の増大や介護人材不足を考えれば、予防を重視する社会へ転換することは、もはや必然です。しかし、その具体策には違和感を覚えます。その代表例が、リハビリ施設やリハビリ機能の充実です。もちろん、これらは重要です。病気やケガをした方が一日でも早く回復し、自立した生活を取り戻すためには欠かせない存在です。今後もさらに充実させるべきでしょう。しかし、それはあくまでも「治療の延長線」にある取り組みです。病気になった後、ケガをした後、身体機能が低下した後に元へ戻そうとする発想です。つまり、スタート地点が「病気になった人」なのです。
そうではなく「予防」とは、病気になる前、身体機能が低下する前、さらには健康に不安を感じる前から、人々の生活習慣に関わることでしょう。繰り返しになりますが、日頃から適度にからだを動かすこと、食生活を整えること、しっかり眠ること、ストレスをためないこと、人とのつながりを持つこと。こうした日々の地道な積み重ねこそが、本当の予防です。治療は「病気」が起点。予防は「今、ある程度健康な人」が起点。両者は出発点が違います。だから私は、治療を充実させても、予防社会が訪れるとは思いません。本当に必要なのは、病院の外、具体的には医療費という税金の外で健康を支える仕組みです。地域に健康習慣が根づき、人々が病気になる前から習慣的にからだを動かし、人とつながり、自分の健康に関心を持てる環境をつくることです。病気になったら病院へ行きます。ケガをしたら整形外科へ行きます。リハビリが必要になれば専門施設へ通います。これでは予防に関する課題は解決しないと思います。
●予防は「ビジネスチャンス」ではなく、「社会的使命」である
では「健康であり続けるため」に定期的に通う場所はどこでしょうか。社会にはその受け皿がほとんどありません。言うまでもなく、予防社会の中心を担うのはジムだと私は考えています。もちろん、ここで言うジムとは、単に運動する場所ではありません。人々の健康習慣を支え、継続を後押しし、運動だけでなく、栄養・休養・心・つながりまで含めてお客さまと伴走する場所です。つまり、病院が治療インフラであるならば、ジムは予防インフラでなければなりません。ところが現実を見れば、多くのジムは運動施設のままです。「治療から予防へ」と言うのであれば、まず変わるべきはジムの役割だと思っています。運動を提供する施設から、健康習慣を支える社会インフラへ。その転換なくして、本当の予防社会は実現しないでしょう。
読者の皆さんには、大きく意識を変えていただきたいと思います。時代は確実に変わっています。独立すれば評価される、自分の好きなことや、得意なことを仕事にすれば生活できる。そんな時代ではなくなりました。もちろん、それらを否定するつもりはありません。しかし、それだけでは社会から必要とされ続ける存在にはなれません。これから問われるのは、「自分が何をしたいか」ではなく「社会は何を必要としているか」です。トレーニングが好きだからトレーニングを教える、ダンスが好きだからダンスを教える、治療をしたいから治療をする。これらは「趣味仕事」でできます。そうではなく、自分がやっていることが自己の満足を超えて、本当に社会課題の解決につながっているのかを問い続ける必要があります。
社会の役に立つことを起点に仕事を考える人が増えたとき、ジムは初めて「予防インフラ」として、本当の意味で社会から必要とされる存在になれるのではないでしょうか。このことは皆さんのキャリアや生活にも大きな価値となるはずです。私はこの考え方に信念を持っています。したがって「予防は伸びる市場だから参入しよう」的に参入してくる企業や人とは同調しません。予防は「ビジネスチャンス」ではありません。予防は「社会的使命」です。もちろん、事業として成り立つことは重要です。しかし、どれだけ稼げたとしても、社会課題の解決の一助になっているという実感がなければ、少なくとも私はその活動に意味を見出すことはできません。予防とは社会課題を解決するためにあるものです。ひとりでも多くの方がその視点に立ち、行動につなげていくことを願っています。では、以下の質問の答えをアウトプットしてから次ページへ進んでください。
問1:あなたは自分たちの商品やサービスを購入している方に「何」を提供していますか?
問2:あなたの仕事は「未来の何」につながっていますか?
問3:問1、2の回答に対する課題はありますか?あれば今後、具体的にどう解決していきますか?
世の中への視点
政党相乗りの沖縄県知事選
【要約】
9月に予定されている沖縄県知事選は、基地問題だけでなく、国政にも影響を与える重要な選挙として注目を集めています。今回は政党間の支援構図に変化が見られ、従来とは異なる勢力図となっています。
●政党の違いが、まったくわからない
政治の話はしませんが、ひとまず記事をまとめます。2026年9月に行われる沖縄県知事選は、現職の玉城デニー知事と、前那覇市副市長の古謝玄太氏による一騎打ちとなる公算が大きくなっています。今回の特徴は、各政党の支援体制に変化が見られることです。自民党は古謝氏を推薦する方針を固めており、これに国民民主党と参政党が歩調を合わせる形となっています。国民民主党は県連として古謝氏の推薦を決定し、参政党も同様の方針を示しました。
これにより、自民・国民民主・参政という新たな連携が形成されることになります。一方、公明党は現時点で自主投票の姿勢を示しており、最終的な対応は今後の情勢を見ながら判断するとされています。これに対し、玉城知事には立憲民主党、共産党を中心とした勢力が引き続き支援する構図です。「なんだこれは?」と思います。国政における与党と野党が共闘しているし、公明党と立憲民主党は中道改革連合として一体なはず。まったくよくわかりません。選挙戦の争点は、従来と変わらず、名護市辺野古への米軍普天間飛行場移設問題です。そんな中、玉城知事は一貫して移設反対の立場を堅持しており、一方の古謝氏は政府との協調を重視しながら、経済振興や県政運営の安定を訴える姿勢を示しています。一方で、生活や経済を重視する県民の声もあり、基地問題一辺倒ではない幅広い政策論争が展開される見通しです。
●私の視点~企業の競争力とは、優秀な人材を育て続ける仕組みによって生まれる~
記事を読むまでもないですが、本事例は2つの問題を浮き彫りにしています。1つは「各党とも似たり寄ったりの政策になっている」ということです。もちろん細かな違いは存在しますが、有権者の立場から見ると、その違いは分かりづらく、「結局どこも同じ」ということになります。この問題は有権者に「どこに(誰に)投票しても同じ」という感情が生まれ、投票率の低下につながることです。また、政党が明確な理念ではなく、個々の政策の良し悪しだけで評価されるようになると、有権者の支持は政策ごとに分散してしまいます。「この政策には賛成だが、あの政策には反対」という判断が増え、政党そのものへの支持が集まりにくくなります。こんなことをやっていて「支持率が上がらない」と嘆くのは、何をかいわんやという感じです。以前から言っていますが、小党が多いというのは「支持を得られていない政党が多い」ということです。これは日本の政治が抱える大きな課題のひとつです。
2つは「各党、人材育成を自前で行えていない」ということです。これは組織として致命的です。このことは会社にも当てはまります。外部から優秀な人材を採用することは重要ですが、それに依存しすぎると、組織としての軸が徐々に失われていきます。なぜなら、自前で人を育てるという行為は、単なる能力の問題ではなく、理念や価値観を共有し、組織文化を形成するプロセスだからです。それを怠ることで何が起きるかというと、外部環境や外部人材によって理念の一貫性が失われ、意思決定の基準が崩れていきます。そしてここからが最大の問題なのですが、その結果、現場が混乱し、不協和音が生じます。さらに深刻なのは、そのような環境では「優秀な人材ほど早く離れていく」ということです。つまり、「優秀な人材を採用したつもりが、優秀な人材が離れていく」という状況に陥ります。
念のため言っておくと、外部人材を否定しているのではありません。そこに「組織変革」とか「次へのつなぎ役」といった明確な企業戦略があれば問題ありません。しかし、多くの企業はそうなっていません。「プロ経営者」という言葉を正当化し、自社で人材を育てる努力を怠ってしまえば、組織はいつまで経っても外部人材に依存する体質から抜け出せません。そして、その人が去れば、また次の人を探すということを繰り返すだけです。企業の競争力とは、一人の優秀な人材によって生まれるものではなく、優秀な人材を育て続ける仕組みによって生まれるものです。経営者が最も時間と労力をかけるべきは採用ではなく、人材育成です。自ら人を育てる力を持つ組織こそが、変化の激しい時代においても持続的に成長し続けることができるのです。では、以下の質問の答えをアウトプットしてから次ページへ進んでください。
問1:あなたの組織には「理念」という明確な判断軸がありますか?
問2:あなたの会社は「外から人を採る組織」ですか、それとも「内から人を育てる組織」ですか?
問3:問1、2の回答に対する課題はありますか?あれば今後、具体的にどう解決していきますか?
今週の一冊
●「さよなら、インターネット!」
川邊健太郎氏は、学生時代にインターネット黎明期のベンチャー企業を創業し、その後ヤフーとの合併を機に入社。「Yahoo!ニュース」「Yahoo!モバイル」「GYAO!」など数々の主要サービスを牽引するだけでなく、ヤフー、Zホールディングス、LINEヤフーの社長・会長を歴任し、日本のインターネット産業の発展を30年以上にわたって最前線で支えてきた日本を代表する経営者です。本書で印象に残ったのは、そんな時代を築いてきた著者自身が、「さよなら、インターネット!」と宣言し、「次はAIの時代だ」と明確に語っていることです。これは単なる技術やトレンドの進化・変化の話ではありません。インターネットという巨大な変革を誰よりも経験した当事者だからこそ、その次に訪れる変化の大きさを肌で感じているのでしょう。
その具体的行動として、川邊氏は数日前にLINEヤフーを退任し、一人のフリーランスとして新たな一歩を踏み出しています。そこでも「ネット産業のことはきれいさっぱり忘れ、AIネイティブになる」と宣言しています。時代の最先端でインターネット時代を築いてきた当事者が、自ら過去の成功体験を手放し、ゼロから学び直し、新たなスタートを切ろうとしているのです。このことを知って、皆さんは何を感じるでしょうか。また、皆さんのまわりにいる役職者たちに対して何を感じるでしょうか。多くの人は、一度手にした権力や役職や慣れ親しんだ環境に固執し、それを守ることに力を注ぎます。しかし、その結果、時代の変化から取り残されるのは自分だけではありません。そこで働く人たちや、次の世代までもが、新しい挑戦や成長の機会を失ってしまいます。リーダーに求められるのは、過去の成功にしがみつくことではなく、自ら変わり続ける姿勢です。自分が変われば組織も変わる。その覚悟こそが、これからの時代のリーダーに最も求められる資質だと思います。
●社会が変わる前に挑戦する人が未来をつくり、その挑戦がやがて社会の当たり前になる
本書は川邊氏が、インターネット産業の約30年を「検索」「SNS」「動画」「通販」「広告」「文化」「起業」という7つのテーマから振り返り、その歴史を通じて、AI時代の到来を予測し、かつ、その未来を考察した一冊です。例えばですが、世に出た時代がまったく異なる「検索」と「AI」はつながっています。その時々の天才たちの思考や創意工夫が「風が吹けば桶屋が儲かる」かのように「AI」に進化しているのです。ということを知れば、「AI音痴に未来がないこと」がわかります。努力不足によって、自ら未来への連鎖を断ち切っていることになるからです。
本書で一貫して語られているのは、「最初はよくわからないと思われていたものが、やがて社会の当たり前になる」という歴史です。検索エンジンは「わざわざ検索などする必要がない」、SNSは「他人の日常を見て、何が面白いのか」、動画配信は「著作権問題だらけの無法地帯」、ネット通販は「採算が合わない事業」と考えられていました。しかし、それらは技術の進歩だけでなく、多くの挑戦者による試行錯誤を経て、人々の生活インフラへと成長していきました。これらの史実から、川邊氏はイノベーションの本質を「技術」ではなく「人」に見ています。当初は「いかがわしい」と見られていた若い起業家たちが、既存の常識やルールに縛られず挑戦を続けたことで、新しい市場が生まれたからです。そして「歴史を動かしたのは、完璧な計画ではなく、まず行動した人たちだった」と続けています。これには「なるほどな」と唸りました。
既にお気づきかもしれませんが、私は本書を読みながら「これはスモールジムの歩みと、これから目指す未来そのものではないか」と何度も感じました。スモールジムも設立当初は、「うまくいくイメージが持てない」なんて言われていたし、今でもその価値が理解されているとは思えません(もちろん、私たちの努力が足りない)。しかし、AI時代の到来と同じように、超高齢社会が進む日本において、その必要性は確実に高まっていくでしょう。本書を通じて改めて確信したのは、未来は「今の常識」の延長線上にはないということです。社会が変わる前に挑戦する人が未来をつくり、その挑戦がやがて社会の当たり前になるのです。勇気が出たぜ! 読者の皆さんにも、自分自身の小さな成功や目先の利益だけではなく、日本の未来、そして社会の未来を見据えて行動していただきたいと思います。そのような志を持つ人が増えることが、日本の未来をより良く変えていく原動力になります。ちなみに川邊氏は1974生まれの52歳。挑戦に年齢は関係ありません。
編集後記動画
2026年7月号からお届けします(当号のポイントを約3~5分の動画で振り返ります)。
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編集責任者
・遠藤 一佳
【モットー】
・人生を常に再起動する
・自分の価値観に基づいた人生を生きる
・同志、仲間とともに、社会を良くする活動の一翼を担う存在になる
【役職等】
・FBLビジネス再起動塾 塾長
・(株)スモールジム取締役会長
・JATIキャリア支援委員
