思考変容のスイッチ(2026年6月22日号)


新メルマガ名称のご案内


これまで私は、FBLという場を通じて、「学び続けることの大切さ」をお伝えしてきました。おかげさまで多くの仲間に恵まれ、2023年から活動を続けることができました。

 

しかし、時代は大きく変化しています。これから求められるのは、単に知識を学ぶことではなく、その学びを実践し、自らの人生や仕事、そして社会をより良くしていくことです。

 

そこで、FBLは新たに「Well-preneur Academy(ウェルプレナー・アカデミー(通称ウェルアカ))」へと進化します。

 

Well-preneurとは、「Well(健康・幸福・より良い人生)」と「Entrepreneur(自ら道を切り拓く人)」を組み合わせた言葉です。私はこれからの時代に必要なのは、予防の力で社会に貢献しながら、自らの人生を主体的に創っていく人だと考えています。

 

そして、そのWell-preneur Academyから生まれる視点や学びを発信するメディアとして、新たに2026年7月より「Well-preneur Journal(ウェルプレナー・ジャーナル)」を創刊(名称変更)します。

 

単なる情報ではなく、人生や仕事、そして予防社会の未来を考えるための視点を届けるメディアとして、皆さまと共に育てていければ幸いです。

 

健康産業への視点

健健康産業が向き合うべきは、運動嫌いな人である

●私が考える「健康産業の未来」とは

皆さん、こんにちは。所謂、フィットネス業界では無人ジムやそれに近いジムが出店を加速しています。所謂、「専門的な知識を有すトレーナーがサービスを提供しないジム(以下「無人的なジム」で統一)」です。無人的なジムの普及について、今から20年ぐらい前にある人が「ほとんどのフィットネスクラブ等が実質そうなっている」と言っていたのをよく覚えています。「ジムにトレーナーがいます、接客がいいですと言ってみたところで、実際はアルバイトトレーナーが某立ちしているだけで何もしていない。それだったら無人化にした方がいい。そして料金も下げるべき」という主張を聞いて、全くその通りだと思いました。

 

このことは「人がサービスを提供するジムが増えていかないことが、無人的なジムが増えることを後押ししている」といえます。にもかかわらず、「うちはサービスがいいです」的なことを言っている会社が、平気で無人的ジムに参入しているし、現場を省力化しています。まったく「何をかいわんや」という感じです。念のため言っておくと、私は無人的なジムそのものを否定しているわけではありません。これまでも繰り返し言ってきましたが、日本に1万箇所あってもいいと思います。運動したい人が、気軽に低価格で利用できる環境は社会にとって必要です。しかし、本当の問題はその次にあります。現実には、運動が続かない人、何をしたらいいかわからない人、一人では行動できない人が数多く存在します。そして、本当に健康課題を抱えているのは、むしろそうした人たちです。

 

だからこそ必要なのが、人がサービスを提供するジムです。運動場所や機会を提供するのではなく、健康習慣を支え、継続をサポートし、ときには人生に寄り添う存在です。私が言いたいのは、健康産業がこれから先、もっと社会から必要とされる存在になるにはどうしてらいいのかということです。日本は世界でも類を見ない超高齢社会に突入しています。医療費の増大、介護人材不足、健康寿命の延伸など、多くの課題が山積しています。その中で健康産業に求められているのは、(次頁でも関連したことを記しますが)人々が最後まで自分らしく生きられる社会を支えることです。言い換えれば、健康産業が予防インフラとして社会に不可欠な存在になれるかどうか。それが私が考える「健康産業の未来」です。

 

●運動好きだけでもダメだし、まったく運動しないのもダメ

私が見たところ、フィットネス業界やジム業界にいる人たちは、大きく二極化しているように感じます。ひとつは運動が大好きな人。もうひとつは、業界にいながらほとんど運動しない人です。この二極化によって、さまざまな弊害が生じています。本来、私たちが向き合うべきなのは、運動好きの人でも、まったく運動しない人でもありません。運動が苦手な人、運動が嫌いな人、それでも健康のために何かしなければならない人たちです。

 

つまり、運動好きではない人が、無理なく運動を続けられる環境をつくることこそが重要なのです。ところが、運動好きの人は、細かい理論や技術を教えたがります。フォーム、回数、負荷、種目、栄養など、こういったことは専門的には正しくても、運動が苦手な人にとっては負担でしかありません。「利用し放題」という考え方も同じです。運動が好きな人にとっては、好きなだけ使えることが価値になります。しかし、運動が嫌いな人にとっては、利用し放題だから行くわけではありません。パクチーが嫌いな人が、「パクチー食べ放題」に行かないのと同じです。好きな人にとっての価値を、嫌いな人にも当てはめてしまう。ここに業界の大きな勘違いがあります。

 

一方で、まったく運動しない人は「どうしたら人が動くのか」がわからない。なぜなら、自分自身が動いていないからです。だから発想が「こんな制度にしたらいいとか」「こんなプログラムがいいのでは」といった表面的でアイデア的なものにしかなりません。つまり(当たり前ですが)、運動好きだけでもダメだし、まったく運動しないのもダメなのです。大切なのは「運動なんかしたくないし、面倒くさい」という人の気持ちになって、そういう人が続けられる仕組みを考えることです。皆さんの会社ではこのような議論が行われていますか? キャンペーンをやる、割引をする、チラシを配る、SNS広告を増やす・・。こんな話の先に未来はありません。では、以下の質問の答えをアウトプットしてから次ページへ進んでください。

 

問1:あなたの会社が本気で向き合っているのは「どんな人」ですか?

問2:あなたはそれに誇りを感じていますか?

問3:問1、2の回答に対する課題はありますか?あれば今後、具体的にどう解決していきますか?

 

・・

あああ

・繁盛店に「人手」はいらない

・坂東 誠(著)

・standards

 

★本書は以下よりお買い求めいただけます。リンク先ページはAmazon.co.jpです。

こちらをクリック!

https://amzn.to/4vtZiOg

 


●繁盛店をつくることはゴールではなく、スタートである

本書は人手不足の時代において繁盛する店をつくるためには、単に人を増やすのではなく、「人に依存しない仕組み」を構築することが重要だと説いています。ちなみに前書は「繁盛店に職人はいらない」ですから、主張は一貫しています。そのためには優秀な人材を採用することに頼るのではなく、誰が働いても一定の成果を出せる業務設計やオペレーションの標準化が求められます。著者は人手不足を嘆くのではなく、生産性を高める発想へ転換し、持続的に成長できる経営のあり方を提案しています。「この人じゃなきゃダメというのは経営とは言えない」のです。なお、私が調べた範囲では、著者は新宿の「ケラッセ東京」を軸にしながら、他店舗のプロデュースや新規立ち上げ支援を行っている飲食店プロデューサーです。横浜や岩手などで複数のプロデュース実績はありますが、「数十店舗を直営」とか「FC展開している」という情報は見当たりませんでした。

 

以前の私であれば、この考え方に賛同していました。何故なら、私自身が自店を経営運営しながら、コンサルティングやセミナーで生計を立てていたからです。当時、「仕組み化」という観点は持ち合わせていませんでしたが、「小さくやることはいいことだ」という考え方はたしかに持っていました。しかしそれでは社会が変わっていかないことは、これまでも述べてきた通りです。本書が語っているのは「繁盛店のつくり方」で、「繁盛店を増やす方法」ではありません。もちろんそれがおかしいと言っているのではないし、一店舗を繁盛させることは「基本中の基本」です。だから、著者も私も「繁盛店をつくること」は何よりも重視しています。そこは当たり前に共通していますが、目指している景色が多少違うということです。本書からの学びは出発点といえます。そこから私は、その先にある「人を育て、仲間を増やし、価値を広げる経営」を目指したいと思っています。繁盛店をつくることはゴールではなく、その価値を社会に広げていくためのスタートなのです。

 

●今こそ、業態転換を真剣に考えるべき時

著者の指摘で、多くの経営者が参考にしなければいけないのが、業態転換への考え方です。この考え方は新コロ戦禍によって明らかになったはずです。新コロ戦禍によって多くの事業が苦境に陥りました。しかしこれは(繰り返し指摘してきた通り)、新コロ戦禍が事業を壊したのではありません。新コロ戦禍によって、もともと抱えていた問題が表面化したのです。にもかかわらず、多くの経営者は「必ずコロナ前に戻る」という妄想を続け、結果、業績を悪化させ、無理やり利益をひねり出すことで、社員を疲弊させています。そして、さらに襲いかかってきているのがAIとロボットによる変化です。これまで人が行ってきた業務の多くが、自動化や効率化の対象になっています。

 

今後、この流れは猛スピードで加速する一方です。そう考えた時に「今まで通り」で生き残れる業態がどれだけあるでしょうか。そこで必要な視点が「業態転換」です。ここで勘違いしてはいけないのは、「業態転換とは単なる無人化や省力化ではない」ということです。これらは単なるコスト削減でしかありません。支出を減らして利益を出しているだけであり、新たな価値を生み出しているわけではありません。価値を創出せずに、コストを削減しただけでは、最後は価格競争になるしかない。当たり前の結末です。特にパーソナルジム系は、業態転換が必須だと思います。その人が優秀かどうかは別として「ひとりで頑張るモデル」は、その人がいなくなった瞬間にサービスが止まります。40代くらいまではそれでもやっていけるかもしれませんが、50歳、60歳になれば、体力も落ちるし、将来も不安になってくるはずです。まさに「先細りの人生」。私が提唱する「末広がりの人生」とは真逆です。

 

そうやって切羽詰まってから行動しても遅いと思います。何故ならそこに信念や哲学がないからです。インストラクターの中にも「体力が落ちたからヨガをやるか」「加齢したからピラテスに変えるか」的な発想をする人がいるように聞きますが、つくづくレベルが低いと思います。今もなお過去の延長線上や、未来のない古いビジネスモデルのまま経営を続けている会社や人は、業態転換を真剣に考えるべき時だと思います。最後に念のため言っておくと「業態転換=業態を変えること」ではありません。業態転換とは「ビジネスモデルを変えること」です。企業にはゴーイングコンサーンが求められます。その視点を持てるかどうかが、これからの時代の分かれ道になるでしょう。

 

編集後記動画

2026年7月号からお届けします

編集責任者

・遠藤 一佳

【モットー】

・人生を常に再起動する

・自分の価値観に基づいた人生を生きる

・同志、仲間とともに、社会を良くする活動の一翼を担う存在になる

 【役職等】

・FBLビジネス再起動塾 塾長

・(株)スモールジム取締役会長

・JATIキャリア支援委員